[第14号] 仕事をするとき、させるときの心構え~心身をまもるために~

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吉田良夫メールマガジン [第14号]
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今月のメルマガ              2016年10月
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仕事をするとき、させるときの心構え
~心身をまもるために~

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皆様

残暑だなぁと思っていたら、もうすっかり秋模様になりました。
日差しや日没時間などからも秋を感じることができます。
皆様も夏から秋そして冬に向けてのご準備をされていることと思います。

ところで、今月は過重労働とそのダメージについて考えてみたいと思います。

これについては深刻なできごとも報道されており、私も皆様と同じく
どうして悲惨なことがおきてしまったのだろうかという思いを
持っております。
他方で、私は具体的な事実を詳しく把握していない、まさに一人の
マスコミ情報受領者にすぎませんから、憶測に基づく意見は
控えたいと考えています。

ただ、案件についてのコメントではなく、一般論としてであれば
皆様にお伝えしたいことはあります。

私も、企業側代理人として、従業員の方がうつ病で自殺された案件を
経験したことがあります。厳しい経験でした。

まず、長時間労働は身体に過重な負担をかけます。
また、身体の負担により脳内のバランスが不調になり、精神状態が
平常性を失う可能性が高くなります。

ですから、労災認定では長時間労働がうつ病発生の判定の重要な
要素になります。

しかし、私はそれだけではなく、長時間労働をする者が、楽しく、
やりがいをもって仕事ができているか、という要素も極めて
重要な要素だと感じています。
楽しい、やりがいがある、夢中になってしまう、という状態ですと、
ある程度の長時間労働をしてもアドレナリンがでて、心身が負担に
耐えることができる場合もあります。

もっとも、そのような場合であっても、「ある程度」という枠を
超える状態になると、負担は負担ですから、心身に大きなダメージを
与えることになります。
ですから、注意が必要です。

つまり、楽しい、やりがいがある、夢中になるといった状態で仕事をしても
(仕事をさせても)、そういった状態を長く継続することは危険であり、
休息は不可欠なんですね。

一般論ですが、他人からの指示だけではなく自分の判断とか意見も
ある程度取り入れてもらえる状況のときは、アドレナリンが出やすく、
心身もタフな状態になりやすいです。
(でも、やっぱり無理は禁物ということは前述のとおりですが。)

他方で、もしも、嫌々ながら仕事をするという状態ですと、
アドレナリンも出ません。そのため、そのような状態のときは
注意が必要です。
そのうえ、批判され、けなされ、プライドがずたずたになりながら、
という状況であれば、さらに厳しい状態になるはずです。

やはり、長時間労働のときは、(残業代という問題について
今回は省くとして)、本人を含む周囲が心身の安全を強く意識して、
指示をしたり、仕事をすることが大事になります。

そこで、思い出すのが、山本五十六の有名な言葉です。

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やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、
ほめてやらねば、人は動かじ。

(そして、この言葉には続きがあるそうです。)

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

含蓄のある言葉ですね。
私も肝に銘じ、すこしでも世の中の役に立てるように努力したいと思います。

今回もお読みいただきありがとうございました。
今後、皆様が私に書いてほしいと思うことがあれば是非返信戴ければ幸いです。
今後とも努力いたしますので、次回もどうかよろしくお願いいたします。

 

吉田 良夫