
【第113号】◆~証券口座乗っ取り事件で考えたこと~~乗っ取りを企む危険なメールが増えています ~
□────────────────────────────□
今月のメルマガ 2025年4月号
────────────────────────────
◆ ~証券口座乗っ取り事件で考えたこと~
~乗っ取りを企む危険なメールが増えています ~
□────────────────────────────□
皆様
桜の季節も終わり、もうすぐゴールデンウイークです。
私が東京に来た頃はゴールデンウイークでも
すこし肌寒い感覚が残っていた記憶ですが、
今は初夏の感覚で「夏が来たなぁ」という気持ちになります。
春と秋がとても短くなってしまい、
四季からほとんど二季になりました。
東南アジアとの違いは雨季乾季の二季ではなく、
高温多湿猛暑と雪も降る低温の二季というところでしょうか。
今年も暑くなりますが、元気を出して乗り切っていきましょう。
さて、デジタル社会は利便性と危険が背中合わせのようです。
最近の証券口座乗っ取り事件について特にそのように思います。
このようなことが起きるのかという驚きと、
被害に遭われた方のことを思うと言葉がありません。
証券会社は約款を根拠に損害の補填はしないと思います。
しかし、証券会社は顧客(口座開設者)に対し
セキュリティー対策としての2要素認証の重要性をあまり説明してきませんでした。
そして今回の事件は被害者の損害が多額のようです。
もし、証券口座乗っ取り事件が拡大したり、
今後も似て非なる事件が発生すると、
従来からのコアな投資者は別として、
多くの国民の投資熱が冷めてしまうのではないかという気もします。
私も少し前に、Gmailを装った巧妙な危険メールに遭遇し、
かなりドキッとして危ないことがありました。
幸いなことに冷静さをなんとか保つことができて、
その場では動かず、正確に確認できる状態にしてから確認し、
危険な詐欺メールだと判断できました。
私の素人感覚ではロシアによるウクライナ侵略が始まってから
危険メールが著しく増えたと感じています。
もしかしたら、今回の証券口座乗っ取り事件でも、
犯人の居場所は国内ではなく海外で、犯人の国籍も日本人ではなく、
国家が不正アクセス者を支援していたりして…などという
小説やドラマのようなことまで疑いたくなります。
またここ1年くらいの間で見てみても、
大企業でもネットからの不正アクセスで企業のネットワークを奪われ、
乗っ取りされてしまった企業もあったようです。
情報通信の技術革命、テクノロジーの日進月歩の進化、
AI(人工知能)の急速な発達といった世の中の加速度的進行に逆行しますが、
直接に顔を合わせる、電話で内容を確認する(確認できる)、
書類は電子メールを使わずに郵送で届ける、
といった昭和後半の生活様式が懐かしいです。
これでは効率性は落ちるでしょうが、
財産または情報を一気に持っていかれるという危険は非常に少なくなります。
デジタルに囲まれながら、
デジタルに疲労感と怖さを感じている今日この頃であります。
皆様、最後までお読みいただき大変ありがとうございました。
来月もよろしくお願いします。
吉田良夫