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日進月歩の時代に、何を選ぶか
金利の復活とAIエージェントの進化が問いかけるもの
時代の変化を実感する場面はいくつもあります。
その一つが、銀行預金の金利です。
高度成長期には、郵便貯金の利息で元本が1.5倍、時には2倍になることもあったと聞きます。
しかし長いデフレ低成長期を経て、銀行預金は「利息を得るもの」ではなく、「安全に資金を保管し、決済に使うもの」という感覚に変わりました。
むしろ手数料を支払いながら利用するインフラ、という位置づけだったように思います。
ところが最近では、ネット銀行を中心に、普通預金であっても税引後で年0.5%前後の利息が付く商品が現れています。
各行が様々な条件を設けながら、預金者を獲得しようと競争しています。
背景には、銀行側が資金をより積極的に運用し、貸付や投資機会が増えている現実があります。
預金金利の変化からも、経済活動の再活性化が見えてきます。
もう一つの大きな変化は、生成AIの社会実装です。
近年は、単に質問に答えるだけでなく、利用者が細かく指示しなくても自律的に業務を遂行する「AIエージェント」が登場しています。
企業では、入社間もない社員がAIエージェントを活用し、精度の高い見積書や提案書を短時間で作成できるようになった、という話も珍しくありません。
業務生産性は確実に向上しています。
一方で、「人間の仕事が奪われるのではないか」という懸念も語られます。
極端な論調としては「SaaSの死(SaaS is Dead)」という言葉まで登場し、従来のソフトウェアビジネスの崩壊を予測する議論もあります。
しかし私は、既存の社会システムが一挙に生成AIへ全面移行するとは考えていません。
むしろ、生成AIとAIエージェントの活用によって生まれる余力を、人間が「より高度な思考」や「これまで手を付けられなかった領域」に振り向ける。
その結果として新たなニーズやビジネスが生まれ、それを人間がAIと協働しながら切り拓いていく――
そのような時代になるのではないかと感じています。
日進月歩という言葉があります。
現代社会は、その言葉を体感する段階に入ったのかもしれません。
変化を恐れるのではなく、
変化の構造を理解し、
その中で自分が果たすべき役割を見つける。
生成AIが進化しても、人間が考えること、選択することの価値は失われません。
私自身も、変化を受け止めながら、よりよい仕事とよりよい生き方を模索していきたいと思っております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
吉田良夫