[第25号] 目の前で見た不運と幸運の分かれ目
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今月のメルマガ 2017年11月
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◆目の前で見た不運と幸運の分かれ目
~ボクシング村田選手の再戦勝利から学ぶこと~
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皆様
もう11月も半ばを過ぎ、クリスマスや忘年会のシーズンに入ろうとしています。
風邪を引かれている方も多いようですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
また、前号でエッセイをまとめた私のホームページ開設をお知らせ
いたしましたところ、多くの方にお読みいただくことができ、
ありがたい言葉もいただくことができました。
感謝申し上げます。
ところで、私はメルマガ第21号で
「~敗戦後の大騒動が意味すること~」
という書き方で、村田諒太さんの「おかしな判定負け」をとりあげました。
物事は受け止め方であり、考え方です。
不幸になりそうな出来事でも不幸にしないことです。
不幸になりそうな出来事をきっかけにして(つまりチャンスにして)、
全世界の注目を集める世界チャンピオンになるのです。
今回の記録上の1敗はそのための「プロローグ」なのです。
私にはそのように思えてなりません。
その後は皆様ご承知のとおり、10月22日(日)に両国国技館で
「アッサン・エンダム」とダイレクトリマッチを行い、第7ラウンドまで両者が戦い、
相手のエンダムが第7ラウンドから第8ラウンドの1分間の休憩中に
試合放棄の意思をレフュリーに伝えて、テクニカルノックアウトと
いうことで決着しました。
私は幸いにもチケットを入手できましたので、当日は台風でしたが
会場に行って、直接に試合を見ることができました。
私がビックリしたのは、日本の試合ではなく、アメリカのラスベガスの
ビックマッチの扱いだったことです。
気分はちょっぴり 「ラスベガス」 でした。
(ラスベガスは世界のボクシングで最高の場所です)
まず、日本の試合では選手紹介のリングアナウンサーは日本人で、
言葉は日本語ですね(当たり前ですよね)。
しかし、今回のリングアナウンサーは、世界で一番有名(だと私が
思っている)なジミー・レノン・ジュニア氏(Jimmy Lennon, Jr)でした。
WOWOWのエキサイトボクシングなどでジミーさんのリングアナウンス
映像をよく見ているのですが、実物ご本人のアナウンスは初めてでした。
両国国技館のリングで金髪の方がすきとおる美声で、しかも英語で
アナウンスをするのが、臨場感を引き立てます。
リングレフュリーも超一流世界最高の方でした。
マニー・パッキャオ対フロイド・メイウェザー戦を担当したケニー・ベイレス氏です。
ちなみに、ケニー・ベイレス氏はパッキャオ、メイウェザーの両方から
現役最高のレフュリーであると信頼されてレフュリーになったと
聞いています。
(ちなみにパッキャオvsメイウェザー戦の報酬は3億ドルとも300億円
ともいわれ、そのファイトマネーのすごさでも注目を集めたことは
ご記憶にあると思います)。
なお、ケニー・ベイレス氏はさすがでした。
エンダムが第8ラウンドの前に試合放棄をしたので、観客は試合終了直後
(第7ラウンド終了後)には、どうなったのか事情がわかりませんでした。
そこで、ケニー氏は、(エンダム側からタオルを受け取ったのだろうと
思うのですが)、タオルをリングの四方に向けて示したのです。
私はケニー氏のその動きを見て、「エンダムがタオルを投げた
(試合放棄)」とわかりました。
そして、その直後に会場は大歓声に包まれ、村田さんが両手を挙げ、
歓喜の雄叫びと興奮した表情で、とびはねたのです。
ビデオでフジテレビの放映を見直したのですが、ケニー氏の前述の
動きはオンエアーされていませんでした。
そのため、私からの「ケニー・ベイレス」ジャッジのご報告とさせていただきます。
そして、この村田エンダム再戦は、アメリカで、有料放送(番組ごとに
視聴金額を払うPPV方式)でライブ放送されました。
放送したのは、米スポーツ専門局ESPNで、米東部時間10月22日
午前7時(日本時間同日午後8時)からの放送でした。
もちろん、この時間帯は米国では通常のボクシング中継の時間帯ではありません。
これまでは日本人が日本で朝8時ころから、アメリカのライブ放送を
見てきたわけです。
それが、今回が初めてのことではないかと思うのですが、日本での
試合をアメリカが朝から見るということになったのです(快挙です)。
そのため、ラスベガスでのビックマッチのように、ジミーさんがアナウンスをして、
ケニー・ベイレス氏がレフュリーとなったわけです。
試合内容についてもうすこしお付き合いください。
結果はご承知のとおり、7回終了時点でTKO(テクニカルノックアウト)。
3人のジャッジの判定は、70-63、69-64、68-65でした。
私は完全素人なので当てになりませんが、試合を見ながら、
第1ラウンドはエンダムが手数でとったかな
第2ラウンドはどちらが優勢かわからず(ジャッジの好みで判定が分かれる)
第3ラウンド以降は、村田さんがエンダムのパンチの軌道と射程距離の
測定を完了。
それ以降は、間合いを完全につかんだ村田さんがラウンドポイントを
取り続けたと思っていました。
それが試合後の歓喜と涙になりました。
私は、村田さんが今年5月のエンダム第1戦で勝利するよりも、
今回の方が大きなものを得たように思えてなりません。
エンダム第1戦はアメリカで有料ライブ放送などされませんでした。
しかし、今回はラスベガスのビッグマッチ扱いで、全米ライブ放送です。
そして、完全勝利です。
世界のボクシングファンは、近い将来、世界的ビックマッチのマッチメイクを
期待できるようになりました。
(私の希望は…もちろん、GGGのゲンナディ・ゴロフキンですが、
それは次の機会に書かせてください。)
私が思っていること、心がけたいことは、
生きていれば、いいこともそうでないことも、いっぱいあるさ。
でも、それを自分の不幸にしないことが大事。
何が起きても、努力を怠らず、自分を信じ、おきたことを幸福と成功にすることが大事。
そして、それは必ずできる。
それが人生だ、きっとそうに違いない。
村田さん、うれしいものを見せてくれて、ありがとう。
感動しました。
これからも皆様とのご縁を大切にし、読んでいただけるメルマガに
していきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
お読みいただきありがとうございました。
吉田 良夫